遺品整理業者とのトラブルに要注意! 押さえておきたい選び方のコツ
遺品整理を専門業者に依頼する人が増えるにつれ、遺品整理業者とのトラブルも年々増加しています。「業者に依頼したいけれどトラブルになるかもしれない」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、遺品整理業者の選び方などを解説します。
この記事を読むことで、優良業者と悪徳業者を見極めるポイントが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.遺品整理業者のサービス内容とよくあるトラブル
最初に、遺品整理業者のサービス内容とよくあるトラブル事例をチェックしておきましょう。
1-1.自分の代わりに遺品整理をしてくれる
遺品整理業者は、依頼主の代わりに遺品整理をするというサービスを提供しています。故人と離れた場所で生活していた場合、遺品整理のために時間をかけて通わなければなりません。しかし、遺品整理業者に依頼すれば自分の代わりに遺品を整理してくれるので、交通費だけでなく時間や手間が省けるのです。また、遺品整理業者の多くは整理するだけでなく、不用品の処分も行っています。さらに、買取サービスを行っているところもあるので効率的に遺品の整理整頓ができるのです。
1-2.大切な遺品を勝手に処分された
遺品整理業者とのトラブルでよくあるのは、大切な遺品を勝手に処分されてしまうケースです。基本的に、遺品整理を始める前に業者と依頼者側で打ち合わせを行います。打ち合わせでは、サービスの内容や見積書を確認するだけでなく、どんな遺品を処分するのか、どんな遺品を残しておくのかを共有するための時間です。しっかり打ち合わせをしておかなければ、遺品整理業者に大切なものを処分されてしまうこともあります。処分されたものは返ってこないので十分に注意してください。
1-3.見積書に記載されていない追加料金を請求された
金銭トラブルも遺品整理業者と依頼者との間でよくあるトラブルと言ってもいいでしょう。特によく起きているのが、「見積書の内容とは違う金額を請求された」「高額な追加料金を請求してきた」というケースです。悪徳業者が出す見積書は、ほとんどが大ざっぱに記載されています。どの作業にいくらかかるのか内訳が書かれていないのです。依頼者側もきちんと確認していなかったせいでトラブルに発展しやすくなる傾向があります。
1-4.回収してくれた不用品が不法投棄されていた
「遺品整理業者が回収し処分してくれたのに不法投棄されていた」というトラブルも、遺品整理業者と頻繁に起きています。たとえ、遺品整理業者が不法投棄しても、持ち主は依頼者側になるので責任は持ち主が取らなければなりません。不法投棄は罰金が科せられるため、正しい方法で処分してくれるか確認が必要です。
2.遺品整理業者の選び方は?
では、遺品整理業者の選び方とポイントを解説します。
2-1.遺品整理士が在籍しているか
まず確認してほしいのは、遺品整理士が在籍しているかです。優良業者のほとんどは、遺品整理士が在籍しており、正しい知識を持って丁寧に遺品を扱っています。遺品整理士という資格は、一般社団法人遺品整理士認定協会が発行している資格です。遺品整理の作業や心得に関する必要な知識を身につけている証(あか)しになるので、安心して依頼できるでしょう。遺品整理業者の中には、資格を持たずに「遺品整理士」と言って営業しているところもあるため、遺品整理士の資格証明書をきちんと持っているか確認しておくと安心して依頼できます。
2-2.見積書の内容が細かく記載されているか
遺品整理業者選びで悩んでいる方は、見積書の内容に注目してください。金銭トラブルが増えているからこそ、見積書でどんな作業にいくらかかるのか内訳を確認する必要があります。内訳が記載されている業者なら、安心して依頼できるでしょう。しかし、内容が細かく記載されていない・内訳について尋ねても答えてくれない業者は悪徳業者の可能性が高いので要注意です。見積書の確認は、遺品整理業者選びの重要なポイントと言えます。
2-3.スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
遺品整理業者の選び方として、スタッフの対応も大切な基準ポイントです。悪徳業者の多くはスタッフの対応が悪く、丁寧に説明してくれない傾向があります。直接話をしたほうが分かりやすいかもしれませんが、電話対応でもチェックできるでしょう。スタッフの対応が丁寧で分かりやすく説明してくれるか、スピーディーに対応してくれるか確認してください。スタッフの対応が悪く、反応が遅い業者は注意が必要です。
3.悪徳な遺品整理業者の見極め方
では、悪徳な遺品整理業者はどのような特徴があるのでしょうか。優良業者と悪徳業者の見極め方を解説します。
3-1.料金システムや見積書が明確でない
悪徳な遺品整理業者は、料金システムが明確でない傾向があります。見積書の内容も細かく記載されておらず、どのような作業にどのくらいの料金がかかるのかハッキリ説明してくれません。そのため、遺品整理が終わった後に追加料金を請求するケースがあるのです。処分するものや量などによって、遺品整理の費用はあっという間に跳ね上がるケースもあります。追加料金が発生するケースを説明して売れない・作業前に料金についてしっかり明示してくれない業者は要注意です。
3-2.訪問見積もりは悪徳業者の可能性が高い
アポなしで突然家にやってきては、「遺品整理に悩んでいませんか?」「不用品を格安で処分します」などの謳(うた)い文句で遺品整理を行おうとする悪徳業者がいます。突然にやってくる訪問見積もりは悪徳業者の可能性があるので安易に依頼しないようにしてください。また、当日になって追加請求をしてくる場合も悪徳業者の可能性があります。優良業者は訪問見積もりをしなくても、営業できるほどの信頼を得ているのです。
3-3.古物商の許可証を持っていない
不用品の買取を行っている業者に依頼する場合、古物商の許可を取得しているか確認してください。買取業を行うためには、都道府県から古物商の許可を必ず取得しなければなりません。ホームページや店舗などに許可番号が掲載されていない場合は、悪徳業者の可能性が高いので注意しましょう。許可証の確認と併せて、買取後はどうなるのか、再販するのかなどの確認も必要です。
3-4.複数の業者を比較する
優良業者と悪徳業者を見極めるためには、複数の業者を比較することが大切です。複数の業者を比較することでだいたいの費用が分かり、見極めやすくなります。無理に料金を下げようとしている業者は、処分費用を抑えるために不法投棄している可能性が高いので注意してください。また、人件費を抑えるために作業員の給料を減らしている可能性もあります。良い業者を見つけるためには、慎重に選ぶ余裕を持つことも大切です。余裕がなければ悪徳業者に依頼してしまいかねません。
4.遺品整理業者との契約時に確認すること
悪徳業者に引っかからないために、遺品整理業者との契約時に確認することをチェックしておきましょう。
4-1.追加費用が発生するケース
遺品整理業者と契約をする前に、追加費用が発生するケースを必ず確認してください。前述したように、遺品の量や処分する不用品の数などによって費用がかさばる可能性があります。どういう状況でいくらぐらい発生するのか具体的に確認しておかなければなりません。また、見積書や契約内容がきちんと書面に記載されているかも確認が必要です。悪徳業者は書面ではなく口約束で契約を交わす傾向があります。口約束では後でトラブルになっても言い訳ができるので対処してくれないケースが多いのです。
4-2.遺品をどのように扱ってくれるか
遺品をどのように扱ってくれるか、丁寧に作業してくれるかも確認しておく必要があります。後世に残しておきたい遺品ならなおさら、大切に扱ってくれる業者かどうか確認しなければなりません。誤って捨てられたり、隠れて盗まれたりする恐れがあるので注意してください。遺品をどのように扱ってくれるのか丁寧に説明してくれる業者なら依頼しても安心できます。
4-3.どんな方法で処分するのか
悪徳業者とのトラブルを防ぐためには、どんな方法で処分しているのかも確認してください。悪徳業者は高額な費用を請求し、処分費用を抑えるために不法投棄する傾向があります。回収した遺品を正しく扱ってくれるか、どのような方法で処分しているのか明確かつ丁寧に説明してくれるなら安心して依頼できるでしょう。買い取ってもらう場合は、なぜこの値段になるのか納得した上で買取をお願いしてください。疑問点があれば、依頼前に解消することが大切です。
5.遺品整理業者に関してよくある質問
遺品整理業者に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.トラブルになったらどうすればいいのか?
A.注意していても悪徳業者とトラブルになったときは、できるだけ早めに消費者センターに相談してください。消費者センターは、不用品回収業者や遺品整理業者など数々のトラブルに対応しているので、適切な解決策を導き出してくれます。早めに相談したほうが解決策が広がるため、1人で抱え込まないようにしましょう。消費者センターで解決できない内容であれば、弁護士など法律の専門家に相談するのも方法の1つです。
Q.業者選びでほかにもチェックしておきたいポイントは?
A.口コミと評判はチェックしておきたいポイントです。実際に遺品整理業者や不用品回収業者を利用した人の感想が確認できます。インターネットで「(業者名) 評判」と検索してみるといいでしょう。悪徳業者は何らかの悪い評判がついているはずです。また、悪い評判がつくと社名を変えて不正を働くところもあります。実績がないところや、設立年などが記載されていない業者は悪徳業者の可能性が高いので依頼しないほうがいいでしょう。
Q.遺品整理業者に依頼するといくらぐらいかかるのか?
A.部屋の間取りや作業人数などで異なりますが、相場は以下のとおりです。
- ワンルーム・1K(作業人数1~2名):30,000~80,000円
- 1DK(作業人数2~3名):50,000~120,000円
- 1LDK(作業人数2~4名):70,000~200,000円
- 2DK(作業人数2~5名):90,000~250,000円
- 2LDK(作業人数3~6名):120,000~300,000円
Q.料金が高い業者と安い業者の違いは?
A.料金を安くしている業者は、何らかの工夫を施して作業効率をあげているケースがあります。たとえば、作業員1人1人の熟練度をあげて1人あたりの作業量を増やしていたり、海外リユース業者と連携し廃棄物処理のコストを抑えたりなどです。ただし、あまりにも安すぎる業者は不正を働いている恐れがあるので注意してください。無理に料金を低くしようとしている業者は、違法な行為をしています。料金だけでなく、さまざまな項目を比較しましょう。
Q.お得に不用品を処分する方法は?
A.遺品整理業者は不用品がたくさん出てくるので、できるだけ安く抑えたいと思っている方が多いでしょう。料金を抑えるために安すぎる業者に依頼するのではなく、不用品の中で買い取ってもらえるものを売るほうが安心です。不用品回収業者の中には、不用品の処分だけでなく買取を行っているところもあります。リサイクル買取サービスショップでは、年中無休で不用品回収と買取を行っているのでぜひチェックしてください。
まとめ
「見積書とは違う料金を請求された」「遺品を雑に扱われた」「残しておきたい大切なものを捨てられた」など、遺品整理業者とのトラブルが相次いでいます。遺品整理を業者に依頼する人が増えると同時に、悪質業者も増えているので業者選びは慎重に行わなければなりません。遺品整理業者の中でも、スタッフの対応がよくスピーディーかつ丁寧に説明してくれる・遺品整理士が在籍している・実績があるところを選ぶといいでしょう。複数の業者を比較することで、悪徳業者と優良業者が見極めやすくなります。