故人の入れ歯を処分する方法は? 主なポイントと注意点を詳しく!
「故人の入れ歯が見つかったけど、どんな方法で処分したらよいのだろう」「入れ歯をリサイクルする方法はあるのだろうか」とお考えではありませんか? 故人の入れ歯は、不要になったものとはいえ、遺品であるため処分する際に迷ってしまいますよね。後悔しないためにも、まずは、どんな処分方法があるのか理解することが必要です。
そこで今回は、故人の入れ歯処分について詳しく解説します。
この記事を読むことで、故人の入れ歯を処分する方法や注意点がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.故人の入れ歯はどうすべきか?
最初に、故人の入れ歯はどうすべきか見ていきましょう。
1-1.遺体に入れ歯をするメリット・デメリット
故人の入れ歯は、遺体にはめてそのまま火葬する方法もあります。遺体に入れ歯をする主なメリット・デメリットは、以下をご覧ください。
メリット
- 遺体の口元が落ち込まずに済む
- 遺族の満足度が高い
デメリット
- 時間が経過すると外れたり喉元に落ちたりすることがある
- 遺体の変化によりはめた後に違和感が出ることがある
- 火葬の際にプラスチックが溶けて遺骨を汚すことがある
1-2.亡くなると入れ歯が不要になるという考えもある
入れ歯は人工的なものであり、生まれながらにして持ち合わせているものではありません。したがって、亡くなった後は入れ歯が不要になるという考えもあります。人は、亡くなると病気やケガなどで悪くなった部分がすべて回復して成仏するというのです。義手や義足も、遺体にはめたまま火葬するケースはほぼありません。入れ歯も同様で、必ずしも遺体にはめる必要はないのです。
1-3.遺品として保管してもよい
故人の入れ歯は、処分せずに遺品として保管しても構いません。きちんとクリーニングしてから、仏壇の中などに保管するとよいでしょう。入れ歯の劣化や破損を防ぐためにも、専用の保管袋やケースを用意して入れておくのがおすすめです。なお、事情を知らない家族が発見してびっくりすることがあるので、保管してあることを話しておいてください。
2.故人の入れ歯を処分する方法は?
故人の入れ歯を処分する主な方法を詳しくご紹介します。
2-1.お棺に入れる
故人の入れ歯は、お棺に入れて供養する方法があります。お棺には、故人が生前大切にしていたものを一部入れることが可能です。入れ歯は、故人が日常生活で欠かすことができないものだったことから、遺族の希望により入れることができます。遺骨を汚すことがないよう、なるべく遺体から離しておくように気を付けてください。ただし、火葬場の規則によって入れ歯を入れることができない場合があります。火葬当日になって慌てることがないよう、事前に確認しておきましょう。
2-2.自治体回収に出す
故人の入れ歯は、自治体回収にゴミとして出すこともできます。入れ歯は小さいので、可燃ゴミもしくは不燃ゴミとなることが多いでしょう。自治体によってゴミの分類が異なるので、必ず確認してから出してください。また、自治体によっては指定ゴミ袋に入れて出す必要があったり、素材ごとに分解したりする必要があるので注意しましょう。
2-3.歯科に処分を依頼する
歯科に依頼して入れ歯を処分してもらうことも可能です。歯科に依頼した場合、医療廃棄物として処分してもらえます。ただし、入れ歯の処分依頼だけでは受け付けていないことが多いので、自分が検診や治療を受ける際に依頼してみるとよいでしょう。故人が受診していた歯科なら、生前のお礼も伝えることができて一石二鳥です。
2-4.寺院に供養してもらう
故人の入れ歯は、寺院に供養してもらうことも可能です。故人の入れ歯は遺品の一つであり、故人の思いが入っていると考えることもできます。寺院に依頼して供養してもらうことで、この世への未練を断ちきることができ、故人が安心して成仏できるのです。寺院によっては、供養後そのまま処分を依頼できるので確認してみるとよいでしょう。
2-5.骨つぼに入れる
納骨の際に、故人の入れ歯を骨つぼに入れることも可能です。たとえば、故人がお骨と一緒に入れてほしいと希望した場合などに見られますおすすめします。ただし、金歯など金銭価値が高い入れ歯は、墓荒らしに狙われて盗難されることもあるので注意しましょう。供養になると考えて骨つぼに入れても、墓荒らしの被害に遭うのでは意味がありません。
3.故人の入れ歯はリサイクルできる?
故人の入れ歯をリサイクルする方法を詳しくご紹介します。
3-1.金属製の入れ歯はリサイクルできる
入れ歯でも、金属製の入れ歯はリサイクル可能です。入れ歯から金属部分だけを抜き取り、新たな製品の原料として使うことができます。特に、金・銀・パラジウム合金などが使われているものは、希少価値が高いことから専門業者に買取してもらうことも可能です。なお、買取金額は金属の種類や重量・当日の買取相場によって上下します。
3-2.アクセサリーに作り替えて形見にする
入れ歯の金属部分をリサイクルし、アクセサリーに作り替えることも可能です。アクセサリーにすれば、形見として長く愛用することができます。ただし、入れ歯に使用されている金属の種類や量によっては、材料の追加やデザイン変更が伴うこともあるでしょう。また、現時点では入れ歯からアクセサリーに加工してくれる業者が少ないのもデメリットです。
3-3.NPO法人に寄付する
不要になった入れ歯は、NPO法人に寄付することもできます。役所などに設置してある入れ歯専用の回収ボックスに投入するだけで完了です。回収後の入れ歯によって得た利益は、さまざまな慈善団体に分配され、福祉事業に活用されます。詳しくは、NPO法人日本入れ歯リサイクル協会のホームページをご覧ください。
4.故人の入れ歯処分に関するよくある質問
最後に、故人の入れ歯処分に関する質問に回答します。それぞれ役立ててください。
Q.故人の入れ歯を処分せずそのまま再利用することはできる?
A.できません。入れ歯は、1人ずつ合わせて作られているからです。また、衛生面の問題からも、ほかの人が使った入れ歯を再利用することはありません。
Q.故人の入れ歯を処分する際は汚れたままでも構わない?
A.遺品供養の意味でも、今までの感謝を込めてできる範囲でクリーニングしてから処分しましょう。市販の入れ歯洗浄剤を使用すれば、つけ置きするだけで簡単にクリーニングおよび除菌ができるのでおすすめです。
Q.故人の入れ歯を処分するタイミングに決まりはある?
A.遺体にはめる、お棺や骨つぼ に入れるなど以外は、特に決まりはありません。遺族が都合のよいタイミングで処分してください。
Q.金歯以外の素材が付いたままでも買取してもらえる?
A.業者によります。中には、金歯以外の部分が付いているものは買取不可だったり、除去する際にオプション費用がかかったりすることもあるので注意してください。
Q.入れ歯以外にも処分したい遺品が多数あるのですが?
A.不用品回収業者にまとめて処分してもらうことをおすすめします。不用品回収業者なら、遺品の仕分けも不要で、都合のよい日時を指定して回収してもらえて便利です。なお、当リサイクル買取サービスでも入れ歯や遺品の処分をお受けしています。まずは、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、故人の入れ歯処分について詳しく解説しました。故人の入れ歯は、遺体にはめる、お棺に入れる、自治体回収に出すなどさまざまな方法で処分できます。まずは、どんな処分方法があるのか、それぞれのメリット・デメリットを併せて確認し、考えてみるとよいでしょう。なお、入れ歯に金・銀・パラジウム合金が使用されている場合は、リサイクルすることができます。買取に出す、アクセサリーに作り替える、NPO法人に寄付するなどの方法があるので検討してみてください。