古い洗濯機の処分はどうしたらいい? 正しい処分方法と注意点を解説
洗濯機の正しい処分方法をご存じでしょうか? 自治体回収で処分できるのか、お得に捨てる方法はないのかなど悩んでいる方は多いはずです。基本的に、洗濯機は家電リサイクル法の対象品目となっているので、自治体のゴミとして処分できません。では、どうすれば処分できるのでしょうか。
本記事では、古い洗濯機を処分する方法を解説します。
この記事を読むことで、お得に洗濯機を処分するコツなどが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.洗濯機は家電リサイクル法の対象品目
洗濯機は家電リサイクル法の対象品目になっています。その理由をチェックしておきましょう。
1-1.粗大ゴミとして処分できない
洗濯機は家電リサイクル法の対象品目になっているため、自治体の粗大ゴミとして処分できません。家電リサイクル法の対象品目はリサイクルが推奨されており、資源の有効活用と廃棄量の削減を目的としています。このことを知らずに、いつものゴミ捨て場に放置してしまうと不法投棄とみなされる恐れがあるので注意してください。なお、家電リサイクル法の対象品目は、洗濯機のほかに、テレビ・エアコン・冷蔵庫(冷凍庫)があります。
1-2.洗濯機の処分にはリサイクル料金と運搬料金がかかる
家電リサイクル法にのっとって、洗濯機を処分する際は「リサイクル料金」と「運搬料金」が必要です。リサイクル料金はメーカーによって異なり、運搬料金は小売業者に確認しなければなりません。気になる洗濯機のリサイクル料金は2,530円(税込)、運搬料金はおよそ1,000〜3,000円です。リサイクル料金は、家電製品協会の「再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)」でチェックできます。
2.古い洗濯機の処分方法
それでは、洗濯機の処分方法をいくつか紹介しましょう。
2-1.買い換えの場合
新しい洗濯機へ買い換える場合、購入店舗に古い洗濯機の回収を依頼しましょう。家電リサイクル法によって、販売店は対象品目を回収する義務があります。購入店に古い洗濯機を処分するためのリサイクル料金を支払い、運搬してもらう場合は運搬料金も支払ってください。購入と処分が同時にできるため、手早く済ませられる方法といえるでしょう。
2-2.洗濯機の購入店舗に回収してもらう
処分したい洗濯機の購入先が分かる場合、そのお店に回収を依頼する方法があります。洗濯機を購入した店舗に連絡をして、リサイクル料金を支払い引き取ってもらいましょう。持ち込みができない場合は、運搬を依頼できますが、その際は運搬料金がかかります。
2-3.市区町村に問い合わせる
購入した店舗が分からない・遠方にある場合は、市区町村で古い洗濯機が処分できるか問い合わせてみてください。市区町村によっては、自治体が引き取ってくれる場合があります。また、地域で引き取りを行っている業者を紹介してくれたり、適切な処分方法を教えてくれたりしてくれるでしょう。
2-4.指定取引場所に直接持ち込む
それぞれの市区町村には、家電リサイクルの対象品目を引き取る指定引取場所があります。そこへ自分で持ち込んで処分する方法も選択肢の1つです。持ち込みですから、運搬料金はかかりません。けれども、洗濯機は運搬がとても難しく、素人ではケガをする恐れがあります。自分で運搬できない場合は業者に依頼すると良いでしょう。なお、全国の指定取引場所は、家電製品協会の「指定取引場所検索」で確認できます。
2-5.リサイクルショップに査定を依頼する
正常に動く洗濯機なら、リサイクルショップで買い取ってもらえる可能性があります。ただし、古い洗濯機の場合、中古市場での需要が低いため、買取不可になるケースもあるでしょう。自分で判断できない場合は、まず無料査定を依頼してみてください。買い取ってもらうことができれば、リサイクル料金がかかりません。
2-6.ネットオークションやフリマアプリを利用する
どうしても自分で売りたい場合、ネットオークションやフリマアプリを利用する方法もあります。ただし、リサイクルショップとは違って、その場ですぐに売れるか分からない・取引成立まで日数がかかる・配送料負担の取り決めなど手間がかかる点がデメリットです。また、取引が成立したとしても、「思っていた洗濯機と違った」など落札者とトラブルになる可能性もあります。
3.不用品回収業者に依頼する際の注意点
ここでは、不用品回収業者に依頼する際の注意点をいくつか紹介します。
3-1.一般廃棄物収集運搬の許可を取得しているか
不用品回収業者は、一般廃棄物収集運搬の許可なく業務をしてはいけない決まりになっています。よって、一般廃棄物収集運搬の許可を取得していない=悪徳業者とみなして良いでしょう。優良業者は、ホームページなどに許可番号を掲載しているので確認してください。
3-2.悪徳業者の見分け方
悪徳業者は電話で勧誘・トラックなど広告費を使っている業者が多いです。ホームページを持たないので、業務内容の紹介もなく、突然家を訪問するケースもあります。特に、無料回収業者には注意したほうが良いでしょう。無料と偽り、回収後に高額請求をしてきてトラブルになるケースが問題になっています。なお、優良業者と悪徳業者の特徴は下記を参考にしてください。
3-2-1.優良業者の特徴
優良業者の特徴は以下のとおりです。
- 一般廃棄物収集運搬の許可を持っている
- サービス内容が充実している
- 無料で見積もりを行っている
- 見積書の内容が具体的に記載されている
- ホームページに会社の説明や事例を載せている
- スタッフの対応が丁寧でスピーディー
3-2-2.悪徳業者の特徴
悪徳業者の特徴は以下のとおりです。
- 一般廃棄物収集運搬の許可なく不用品回収を行っている
- 「無料」といったうたい文句を掲げている
- トラックなどで巡回して営業している
- スタッフの対応が雑
3-2-3.不用品回収業者との間に起きたトラブル
過去に実際に不用品回収業者との起こったトラブルをご紹介します。
- 無料で回収するといった業者に依頼したら、後でお金を請求された
- 見積もり額よりも高い金額を請求された
- アポなしで訪問され、勝手に家に入り込んできた
- 回収された不用品が不法投棄された
- 処分したくないものまで強引に回収しようとしてきた
3-3.不用品回収業者の料金をチェック!
料金設定・サービス・補償内容はきちんと確認しましょう。どのような不用品にいくらかかるのか、どのようなサービスをしてくれるのか細かいチェックが必要です。また、別途手数料の有無・荷物運搬の際に補償はあるのかも確認したほうが良いでしょう。なお、一般的な不用品回収業者の料金は、軽トラック1台分で1万~2万円程度、2tトラック1台分:3万~4万円程度です。状況によっては追加費用が発生するケースもあるため、追加料金の有無もチェックしておくと安心できます。
3-4.サービス内容を確認する
不用品回収業者によって具体的なサービス内容が異なります。そのため、ホームページにどのようなサービス内容なのか、事前にチェックしておいたほうが良いでしょう。日時指定の予約はできるのか・早朝と夜間に対応してくれるかなどを確認してください。
3-5.見積書を出してくれるか
優良の不用品回収業者なら、書面で見積書を提示してくれます。悪徳業者は書面ではなく口で伝えるケースがあるため、十分に注意しておかなければなりません。また、見積書をチェックする際は、下記に注目してください。
- 質問に対して丁寧に答えてくれるか
- 見積書の内容が細かく記載されているか
- 追加料金・別途費用の明記があるか
- 料金の内訳と項目が書かれているか
見積書は、複数の不用品回収業者に依頼してください。複数の業者を比較することで、悪徳業者が見極めやすくなるでしょう。また、回収費用の目安も把握しやすくなるため、極端に費用が安い業者を避けることもできます。
3-6.悪徳業者とトラブルになったら
悪徳業者とのトラブルになったときにには、泣き寝入りせず、以下の機関に相談してみてください。
3-6-1.消費者生活センター
消費者生活センターでは、サービスや商品で事業者とトラブルになった場合に相談ができる機関です。相談員がトラブル内容を聞き、具体的な解決策をアドバイスしてくれます。居住地の消費者センターが分からない場合は独立行政法人国民生活センターに連絡をすると直接つないでくれるでしょう。また、行政に問い合わせて対応してもらうこともできます。相談の際には、領収書・業者名や連絡先などの情報を伝えると、スムーズに解決できるでしょう。
3-6-2.弁護士に相談する
不当な高額を支払った場合は、消費者生活センター以外にも弁護士に相談する方法があります。消費者生活センターの利用は無料ですが、弁護士に相談する場合は費用がかかるので注意が必要です。ただし、専門家の立場から的確なアドバイスをもらえるので、支払った金額を取り戻せるケースもあります。
3-6-3.警察に相談する
悪徳業者とのトラブルは警察に相談もできます。特に、アポなしで急に訪問され怖い思いをしたり、脅されるなど危険な行為があったりした場合は、警察に相談したほうが良いでしょう。
4.洗濯機の処分に関してよくある質問
洗濯機の処分に関してよくある質問を5つピックアップしました。
Q.洗濯機のリサイクル料はいつ払うべきか?
A.店舗に引き取ってもらう場合は、直接店舗にリサイクル料や運搬料金を支払います。指定取引場所で処分する場合は、料金郵便局振込方式を採ることになるでしょう。料金郵便局振込方式の場合、家電リサイクル券は郵便局で購入することになるのです。主な流れは下記を参考にしてください。
- リサイクル料金等を調べる
- 郵便局に備え置いてある家電リサイクル券用紙に必要事項を記入する
- リサイクル料金を郵便局またはゆうちょ銀行で振り込む
- 家電リサイクル券・振替払込請求書兼受領書および日付印が押印された振替払込受付証明書を受け取る
具体的な流れに関しては、一般財団法人家電製品協会家電リサイクル券センターのホームページをご確認ください。
Q.不用品回収業者に依頼する際、家電リサイクル券は必要か?
A.家電リサイクル券は必要ありません。ただし、リサイクル料金の代わりに回収料金と運搬料金がかかります。不用品の量が増えるほど回収費用は高くなるので、見積書をチェックしてください。なお、リサイクル買取サービスでは、不用品回収と買取を行っています。大量の不用品でも受け付けているので、処分を検討している方はぜひお問い合わせください。
Q.処分費用を抑えるコツは?
A.不用品をまとめて処分することです。1点ずつ処分するよりもまとめて処分したほうが手間と時間がかかりませんし、回収業者にとっても楽になります。また、回収業者の中には買取サービスを行っているところもあるでしょう。不用品の中には買取対象になるものもあるので、買い取ってもらえるものが増えるほど処分費用の節約につながります。
Q.どんな洗濯機が買取対象になるのか?
A.基本的に、買取対象になる洗濯機は正常に稼働できる状態のものです。壊れていたり、不具合が出ていたりする洗濯機は買取不可になります。また、発売年月から5〜10年以上経過している洗濯機は、正常に動いていたとしても買い取ってもらえない可能性があるでしょう。
Q.不用品回収業者は家まで回収しにきてくれるのか?
A.出張回収を行っている回収業者なら、家まで回収しにきてくれるでしょう。ただし、出張回収を依頼する際は、運搬料がかかります。出張回収ができる地域や条件が決まっているところもあるため、事前に確認しておいたほうが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか? 基本的に、洗濯機は家電リサイクル法の対象品目になっているため、自治体のゴミとして処分できません。販売店に回収を依頼したり、自分で指定場所に持ち運んだりする際は、リサイクル料金や運搬料金がかかります。また、不用品回収業者に依頼するのも方法の1つです。まだ使える洗濯機なら売れる可能性もあるため、回収と買取を行っている回収業者に依頼すると良いでしょう。